節分の昨日。
珍しく夕飯を残したムスコ。

「気分的にちょっと食べられなかった」

「あ、そうなの」

さして気にも留めず返したけど、、、
あれ？　なんか様子が変だぞ。

「だいじょぶ？」

あわてて尋ねるも、無言。

そして、その後、、、

部屋から漏れ聞こえてくる、すすり泣き。

最初、鼻をすすっているのだと思ったのだけど、
それにしては回数が多すぎる。

泣いているのだ。

ボソボソと声もする。
どうやら、誰かと電話で話している様子。

時々、ほんの少し大きくなって
廊下まで聞こえてくる声は、震えている。

途中、声も鼻をすする音も途切れる時間もあって、
でも、なんだかんだ3〜4時間続いている。

私は先に寝たのだけれど、
気になって、よく眠れない。

浅い眠りの中、ぼんやりと感じとったところでは、
彼が泣くのも話すのも終わって
眠りについたのは、たぶん明け方。

そして今日。立春。

泣き疲れて夕方くらいまで寝るのかと思いきや、
昼前には起きてきた。

あれだけ長いこと
ジュルジュル、ボソボソやっていたのに
顔はスッキリしている。

一晩中泣いてた人とは思えない。

白く透明感があって(←これはもともとだけどw）
ツヤツヤさえ、している(←羨ましい、笑)

若さか。それとも、
普段からの入念なスキンケアのおかげか(笑)

二言三言、交わしてみたら、
意外と重さはなくて、少し安堵。

が、夕飯後、、、

またしても、ボソボソ声とすすり泣き。
昨夜と同じ状況が展開されている。

2〜3時間ほど続いたろうか。

そして、話し声も鼻をすする音も止み、
食器を下げに台所に来た彼は、
これまたスッキリした表情。

普通に話す。

母の手前だから？

もちろん、それもあるだろう。

でも、母にはわかる。

彼の中では「全てわかっている」のだ。
「結論が出ている」のだ。

この瞬間から、どっちを向けばいいのか、
無意識下ではちゃんとわかっているのだ。

でも、現実がなかなかそれに追いつかない。

だから、とりあえずの反応としては、
泣く。
涙を流す。

そんな流れになっているのだろう。

今回、彼に起きたこと、
本人からは何も聞いていないけれど
私にはなんとなくわかる。

今回改めての情報は何もなかったけれど、
昨年末あたりからの彼の様子や言動から
ピンときた。

母親ならではの、第六感。

そして、わかる。
「ムスコが自分で選択した、必要な涙」だと。

ここ何年かで、彼の涙を見たのは2回目。

前回は、ゲームの苦手分野で1年間
地道にコツコツ努力して、目標をクリアして
「うれし泣き」「男泣き」したとき。

あれは2020年12月24日。
「風の時代」に入ったときだった。

その一件があって、ムスコは大きく変わり、
心配していた高校進学もすんなり決まり、
人生のコマを大きく進めた。

自分と向き合った結果の、うれしい涙。
他人と向き合った結果の、悲しい涙。

涙の背景は違うけれど、前回も今回も、
彼が大きくシフトチェンジするときに必要な
浄化の涙、成長の涙であることは
同じなのだと思う。

そして、「己」から「他者」へ。
「内」から「外」へ。

人生の舞台も少しずつ、シフトしている。

2年前の前回も時代の大きな節目。
そして今回も、節分・立春。

ドンピシャなタイミングで
ちゃんと時代の流れに乗っかって
自ら脱皮し、変容しようとするムスコ。

宇宙時代が長かっただけあって(笑)
さすがのセンサーを備えているなぁと感心する。

時間の捉え方や、決まりごとや、人間関係や、、、
地球ならではの流儀になかなか馴染めなくて
苦労も多いムスコだけど、

時代は確実に変わっていて、
君が君らしく生きてゆける未来はすぐそこにあるし、

今この瞬間だって、何も遠慮することなく、
自らを卑下することなく、
好きなことを楽しめばいいんだよと、

コテコテ地球人の母は、
心の中でエールを送りました。