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2023.02.27
12ステップセッション KYOKO LOGS(響子ログ) ライフコーチング 気づき&沁みる言葉

「時間が足りない!」「やるべきことが終わらない!」ときに読むべき、絶望ワード満載の(笑)希望の書

2月も明日で終わり。
「うそでしょー!?」と叫びそうになってしまったのは、私だけでしょうか(笑)

そんなタイミングでちょうど、「時間」に関する本を読んだのでシェア。

『限りある時間の使い方』オリバー・バークマン 著/高橋璃子 訳(かんき出版)

Amazonで「オススメ」されたので、そしてレビューもなかなかよかったのでポチったのですが、ホントによかったです!

タイトルから、よくある「時間管理術」やライフハック系の内容かな?と想像するかもしれませんが(私も最初そうでした)、そうではありません。

どうすれば効率的に時間を使えるか、を述べた本ではないので、それを期待する方にはオススメしません。

でも、もしあなたが、わりと頻繁に「時間が足らない」と感じていたり、「やってもやっても、やるべきことが減らない」と悶々としているなら、きっと役立つはずです。

原題は『FOUR THOUSAND WEEKS』。

80歳まで生きるとして、人の一生は「4000週間」。

「年」単位でしか捉えてこなかった「寿命」を「週間」で突きつけられると、ドキッとしますね。

これを「長い」と感じるか「短い」と感じるかは人それぞれでしょうけれど、「たったの4000週間しかない」一生に、そんなにたくさんのことをやろうとしたって、それは到底無理なんだから、いい加減諦めましょうよ(=考え方を変えましょうよ)というのが著者の主張。

人生や時間というものに否定的というわけでは全くありませんが、一冊を通して、「絶望的」なワード(笑)があちらこちらに散りばめられており、読んでいる最中はちょっとしたショック状態に陥ります(笑)

いくつか引用してみますね。

「生産性とは、罠なのだ。」

「どんなに効率的にやっても、忙しさは終わらない。その事実を理解していれば、いつか平穏な日々がやってくるのではないかという非現実的な期待を持たなくてすむ。」

「効率ばかりを求める文化に慣れてしまうと、手間を省きさえすれば何もかもが実現できるような気がしてくる。でも、それは嘘だ。」

「優先順位が中くらいのタスクは、邪魔になるだけだ。いつかやろうなどと思わないで、ばっさりと切り捨てたほうがいい。それらは人生のなかではさほど重要ではなく、それでいて、重要なことから目をそらすくらいには魅力的だからだ。」

「時間をうまく使おうとすればするほど、今日や明日という日は、理想的な未来にたどり着くための単なる通過点になってしまう(そんな未来は実際には永遠にやってこないのだけれど)。」

「人生はのあらゆる瞬間はある意味で「最後の瞬間」だ。時は訪れては去っていき、僕たちの残り時間はどんどん少なくなる。この貴重な時間を、いつか先の時点のための踏み台としてぞんざいに扱うなんて、あまりにも愚かな行為ではないか。」

「いつか時間を手なずけたい、という願いを持つのは理解できる。時間が思い通りにならないのは誰だって不安なものだ。でも残念なことに、その願いが叶うことはけっしてない。あまりにも限られた人生のなかで、あらゆる要求に対応し、すべての重要な計画を成しとげるなんて、どんなに頑張っても絶対に不可能だ。だから、人生は必然的に、厳しい選択の連続になる。」

「いつの日か時間を自由自在にできるはず、という幻想を持っている人は、時間の使い方について達成不可能な目標を自分に課してしまいがちだ。
現実には、無限にやってくる要求にすべて対応できるほど効率的なやり方など存在しない。仕事や家庭、社交、旅行、政治活動にそれぞれ「充分な」時間を費やすことは、まず不可能だ。
いつかそれが実現できると思って、つねにそのための準備をしていれば、ある種の安心感は得られるかもしれない。でもそれは、偽りの安心感だ。」

「希望を捨てたとき、あなたは自分の力で歩みだすことができる。
自分の限界を認めるとは、すなわち希望を捨てることだ。正しいやり方を身につければ、あるいはもっと頑張れば、どんな無理なことも成しとげられるという希望。すべてを計画通りにコントロールし、あらゆる苦痛を避けたいという希望。そうした数々の希望の根底にある、いつか本当の人生が始まるんだという希望。今はまだリハーサルで、そのうち自信満々で人生本番を生きられるにちがいないという、途方もない希望。
そんなものは、今すぐ捨てたほうがいい。」


どうですか? けっこうインパクト強い言葉が並んでいますよね。

いつだって「希望を持って」と教えられてきた私たち。それが「希望を捨てろ」だなんて、、、字面だけ追うと、だいぶショックな状態に陥ります(笑)。

でも、賢いあなたはきっともうお気づきですね。それは著者の深い洞察による愛ある導きだということに。

「たった4000週間しかないのだから、こういうふうに工夫して、少しでも有効に使いましょう」という手引きではなく、「たったの4000週間、あなたはどう使う?」という問題提起。

読後に、私はいろいろ考えさせられました。

ビジネスもプライベートも、ここ2〜3年でだいぶ整理して、シンプルにしてきたつもりだけど、まだまだ「時間」というものを甘く見ているところ、仕事にしても家事にしても、自分の処理能力を過大評価しているところがあるなぁと改めて。

読書にしてもそう。いわゆる「積読」が増えるのは、自分の「実際に読める量」をよくわかっていない証拠。そして「あれも読まなきゃ、これも読まなきゃ」と、いつも頭の隅で気にかかっているという事実。

積読をやめるだけでも、きっとだいぶ違うはず。今日からは、「今からすぐ読み始められる」状態にならないうちに、次の本を買うのはやめます(決意表明w)。

本書はこのように締めくくられています。

人の寿命は短い。ものすごく、バカみたいに短い。
でもそれは、絶望しつづける理由にはならない。限られた時間を有効に使わなくてはとパニックになる必要もない。
むしろ、安心してほしい。
到達不可能な理想を、ようやく捨てることができるのだから。どこまで効率的で、万能で、傷つくことがなく、完璧に自立した人間になることなど、はじめから無理だったと認めていいのだから。
さあ腕まくりをして、自分にできることにとりかかろう。

ちょっと、ホッとしましたか?笑

そして巻末には、「有限性を受け入れるための10のツール」として、実際の生活の中で、限界を受け入れながらよりよく生きるためのテクニックが紹介されており、ここにも筆者の「愛」が感じられます。

全体を通して、世界中の偉人や思想家、哲学者などの言葉などもふんだんに散りばめられており、筆者の主張を下支えする大きな要素になっています。

それぞれの文献をあたるだけでも相当な時間がかかっただろうなぁと思っていたら、やはり「本書の執筆には時間がかかった」とあとがき(謝辞)に記されていました。

筆者の、それこそ「限りある時間」の多くを費やして生み出された本書。多くの現代人の人生観はもとより、「時間観」をも変えるキッカケになるのではないかと思います。

「絶望」ワード満載の、「希望」の書(笑)。

ご自身の人生を、「4000週間」を、誰にでも平等に与えられた「時間」というものを、いま一度じっくり考えてみたい人に、オススメです!


『限りある時間の使い方』オリバー・バークマン 著/高橋璃子 訳(かんき出版)
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「もっともっと」「まだまだ」と、未来にたくさんの「やるべきこと」を詰め込み、自分を追い込み、「今、この瞬間」を十全に味わうことなく「今日もまた、あれもできなかった、これもやり残した…」と、ため息をつくのは、もう終わりにしましょう。

あなたがすべきことは、もっとシンプルで、もっと美しくて、もっと尊いはず。

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